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山本太郎が知事選に強行出馬した背景とは? 説得した小沢一郎が「さじを投げる」まで〈AERA〉


※AERA 2020年6月22日号 紙面クリック拡大


山本太郎が知事選に強行出馬した背景とは? 説得した小沢一郎が「さじを投げる」まで
https://news.yahoo.co.jp/articles/4f3518c0f8882c1bed42b0f852b319164ea9fca1
AERA dot. 6/15(月) 18:00配信 AERA 2020年6月22日号を一部修正


(左上から時計回りに)現職の小池百合子氏、山本太郎氏、立憲民主党などの支援を受ける宇都宮健児氏、日本維新の会が支援する小野泰輔氏  (c)朝日新聞社


 れいわ新選組の山本太郎氏が東京都知事選に立候補すると表明した。恩師である小沢一郎氏からの「野党統一候補に」という打診は受け入れず、危険な「単独行」を選んだ背景は。

*  *  *
 稀代のポピュリストとの異名をとる一人の政治家が15日、6月18日告示、7月5日投開票の東京都知事選への出馬を表明した。その政治家とは、学歴詐称疑惑が注目される小池百合子知事ではない。れいわ新選組代表の山本太郎氏(45)だ。

 都知事選には、すでに元日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(73)が出馬を表明している。かつての年越し派遣村名誉村長で「反貧困」を掲げる宇都宮氏と山本氏の支持層は重なる部分が多く、熾烈なリベラル票の奪い合いになることは必至だ。

「今回は、どういう候補が出てきても降りるつもりはない」

 5月27日の出馬会見で、宇都宮氏は語気を強めてそう言い切った。宇都宮氏は過去3回、都知事選への挑戦を表明してきた。2012年、14年は次点で落選。16年は、旧民進党が野党統一候補として擁立した鳥越俊太郎氏に譲る格好で、告示の1日前に立候補を断念。だが鳥越氏は選挙戦の最中に発覚した女性問題疑惑もあって落選した。野党統一という大義のために出馬を取りやめた宇都宮氏とその支持者は、地団太を踏んで憤怒したという。宇都宮氏の後援会関係者はこう証言する。

「結果的には女性スキャンダル発覚で鳥越氏は落選したのですが、民進党の関係者は誰も責任をとらず謝罪にもこなかった。鳥越氏を担いだ側と宇都宮氏の支持者の間に生まれたしこりは今も残っています。野党結集という大義があっても、やっていいことと悪いことがある」

 今回の都知事選では、出馬を念頭に準備する宇都宮氏のもとに、山本氏が無所属の野党統一候補として出馬するという報告が入っていた。仕掛け人は、山本氏の恩師であり、野党結集を持論とする国民民主党・小沢一郎衆議院議員。

 だが小沢氏の思惑は完全に空振りに終わる。ある野党幹部はこう証言する。

「小沢さんが野党各党の党首を回って、山本氏を無所属の野党統一候補として支援するという合意をとりつけたのです。ところが、最後の最後になって山本氏が無所属ではなく、れいわ新選組からしか出馬しないと、その提案を蹴ったのです。それでは各党も支援はできない。メンツを潰された小沢氏は勝手にしろとさじを投げたのです」

 ここしばらく、山本氏は野党第1党の立憲民主党と距離をとってきた。最近では国民民主、共産、社民ら野党が共闘して安倍政権に抗議した検察庁法改正の問題でも、山本氏は行動を共にせず、法案には反対するものの独自路線を貫いた。山本氏は自らの政策の1丁目1番地である「消費減税」に関心を示さなかった枝野幸男氏らと、同じ「野党」として扱われることを徹底して避けていると関係者は語る。

「山本氏は野党結集という大義で結集しても、明確な旗がなければ政権交代は実現しないと考えている。本音では、旧態依然として変わらない野党を見限ったと言ってもいいのではないでしょうか」

 この間隙を突いたのが宇都宮氏だった。山本氏を横目に早々と出馬を表明し、小沢氏を通じて野党統一候補としての支持を談判。国民は自主投票になったが、立憲を含めた野党の支持をとりつけた。それでも、山本氏は出馬を強行した。この態度に古参の支持者からも異論が噴出している。

「(宇都宮陣営との間に)取り返しがつかない禍根を残す。宇都宮さんと敵対してまで選挙に出る理由は党そのものが実は資金難で、次期衆議院選挙に向けてカネ集めと、政治的に埋没しないよう知名度を上げておくための戦略だとの見方を示す人さえいます」

(編集部・中原一歩)

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